本来、煤竹でしか作られないくらい龍笛は高級な笛ですが、今は合竹製、花梨製などお求めやすい龍笛も多く、樹脂製であれば6000円程度で購入ができてしまいます。
そんな始めやすくなった龍笛の吹き方や、練習方法などをこの記事にまとめさせていただきました。
そもそも独学で吹けるようになるのか
龍笛の初心者向けの教則本は篠笛と比べると、かなり少ないですが、youtubeにて「龍笛 吹き方」等で検索すると結構でてきます。
youtubeに上記のような動画もあり、動画を見ながらでも覚えることができますので、独学でもある程度吹けるまではできると思います。
同好会でも習うことができ、無料~8,000円程度のものが多いです。
会によっては月謝とは別に入会金もかかります。
教室になると1回5,000円程度のところが多いです。
練習場所は?家でも練習できる?
笛系の楽器は特に練習場所に困りがちですが、明るい時間は音を押さえつつ自宅で練習したり、公園や広場などで練習する方もいらっしゃるようです。
最近ではカラオケボックスで練習する方もいらっしゃいます。
笛ではないですが、歌を歌う方で自作で防音室を作る方もいらっしゃいます。
リンクを貼っておきますので、DIYが得意な方は作ってみてはいかがでしょうか?
リンク先ページでは防音室の防音効果の検証もされているので、ぜひ見てみてください。
▼自作防音室の作り方【簡単】※総額約30,000円
https://chirico-music.net/how-to-build/
▼【簡易防音室】自宅にボーカルブースを格安で自作した話※総額約25,000円
防音室は簡易タイプのものでも購入すると10万近くしますので、自作するとかなり安く済みますね。
龍笛の持ち方
龍笛の持ち方はほぼ篠笛と一緒ですが、右手は第二関節のあたりで押さえ、左手は第一関節のあたりで指穴を押さえます。
▼左手は第一関節あたりで押さえます
▼右手は台に関節あたりで押さえます
▼手全体
唄口は下唇の下あたりにあてます。
分かりやすい解説動画がyoutubeにありましたので、見てみてください。
吹き方
吹き方で特に知りたいのが「責(せめ)」と「和(ふくら)」の吹き方の違いだと思います。
簡単に言うと、息の速さの違いで変わります。ゆっくり吹けば和、早く吹けば責になります。
早く吹くからといて、力いっぱい吹いては駄目です。また、音が出ず、吹きすぎて酸欠になるとよく言われたりしますが、逆に息の吸いすぎで苦しくなる場合もあるそうですので、力を抜いて、口の形で早く息を吹くようにしなくてはなりません。
上の動画と同じ方ですが、吹き方の違いの解説動画もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
和は責と比べると簡単にでるのですが、責は音を出せるようになるまで少し時間がかかります。
また、責の音がでるようになると、和が出にくくなる場合もあるそうです。
上達すると、責も和も同じの口の形で吹けるようになり、初心者の頃の和とは音色が違ってくるそうです。
運指・音階について
龍笛の音域・音程、音程による指の抑え方(運指)は以下の表にまとめていますので、参考にしてください。
龍笛の楽譜の読み方(雅楽の楽譜場合)
五線譜の楽譜のものでも龍笛の運指表をもとにすれば、吹くことができます。
ただし2オクターブまでの音域の曲に限りますが、一般的なJポップ等の曲は1オクターブ半程度の音域で作られているそうなので、ほぼほぼ龍笛で吹けると思います。
雅楽の曲の楽譜に関しては、通常は五線譜のものではなく、龍笛用の楽譜になります。
唱歌譜
楽譜に書いてある唱歌譜(右側のカタカナの部分)を口にしながら歌い、曲の旋律、リズムや細かな奏法を覚えます。
雅楽は基本的に唱歌を暗記してから、実際に楽器で練習するといわれています。
指孔譜(指穴譜)
運指名が書かれています。この運指名通りに指穴を押さえていけば曲が吹けます。
その他にも何拍子かの表示の仕方など、雅楽独特の用語がありますので、さらに詳しく知りたい方は教則本などで学んだほうがいいと思います。
▼もっと詳しく知るには教則本にて
「もののけ姫」など最近の曲を吹きたい場合は五線譜をもとに演奏するしかありません。現状は五線譜の楽譜に龍笛の運指が書かれたようなものはありません。
(篠笛はそこそこあるのですが・・・・)
龍笛の練習方法
音を出すための練習方法
まずは運指(各音程の指穴の抑え方)を覚えましょう。六(ろく)、┳(げ)、中(ちゅう)などの運指名も覚えましょう。
運指が覚えられたら和(ふくら)の音から練習します。六→┳→中→タ→上→五→テの運指の流れで練習します。
次に責(せめ)の音を練習します。テ→五→上→タ→中→┳→六の運指の流れで練習します。
運指表からもわかるように┳や五は半音上がる音(#)もありますが、これは運指は変わらずに、吹き方で音を変えます(メリ吹き(※唄口を口元に近づける)・カリ吹き(※唄口を外側へ向ける)といいます)。
#音を出す場合はカリ吹きします。
上記の音階の流れでスムーズに音が出るようになったらロングトーンの練習をします。
6拍の長さで上記の音階の流れを和(ふくら)から練習し、同じく責(せめ)も練習します。
曲を吹くための練習方法
まずは唱歌をしっかり覚え、暗記しましょう。
最初に覚える曲は越天楽がおすすめなようです。越天楽をゆっくり吹き、吹けるようになったら通常の速さで吹いてみましょう。
CDやyoutube等で音源を流しながら吹くと、拍や音程がばらばらにならず、練習することができます。
曲の練習については越天楽だけですが、youtubeに便利な練習用動画をみつけました。参考にしてみてください。
▼越天楽の練習用動画
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